疥癬(かいせん)の病原体となるのは、ヒゼンダニというダニです。
『疥癬』と『角化型疥癬(重症型)』の2つのタイプがあり、診断がそのどちらであるのかによって、治療や予防が大きく変わります。 |
①皮膚と皮膚が接触することによる感染
一緒に暮らしているだけでも感染することがあります。雑魚寝病とも呼ばれます。
②寝具の共有などによる感染
仮眠室や当直室を利用する機会の多い職場では、人肌の残っている布団などの共有で感染することがあります。
③角化型疥癬(重症型)の患者さんを介した感染
寄生するダニの数が桁違いに多く、「疥癬」に比べると感染力が強くなります。 |
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皮膚科で治療をします。医師の指示に従って薬を飲んだり、塗り薬を使います。決められた期間治療すれば治る病気です。 |
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以下のポイントに該当する項目が2つ以上あるときは皮膚科を受診しましょう。
① 夜間に増強する痒み
② 皮膚症状(湿疹やしこり)
③ 家族に同じような症状を持つ人がいる
医師には以下のポイントで状況を伝えましょう。
① いつ・どこに・どんな皮膚症状が生じ、拡がったか
② 痒みはどうか(夜間に強くなるか。不眠はあるか)
③ 家族や身近な人に同じ症状の人がいるか
④ 最後に一言「疥癬の心配はないですか」と聞いてみましょう。 |
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家族が疥癬にかかった場合、同居している家族の方が予防的な治療を行うことがあります。これについては主治医に相談しましょう。
普通の「疥癬」の場合、治療が終わるまで、以下のような対応をします。消毒・殺虫剤使用などは必要ありません。洗たく・食器の共有なども通常通りです。
① 手洗いの励行(本人・ご家族)
② 体を拭くタオル、スポンジ、バスマットなどを共有しない
③ 部屋にこまめに掃除機をかける・換気
患者さんは痒みで眠れなかったり、不安定になることがあります。食事を十分にとり、つめを切り、体を清潔に保てるように配慮しましょう。
角化型疥癬の場合は、消毒・殺虫剤使用が必要となります。保健所までご相談ください。 |
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